長月(ながつき)


九月二十日(ながつきはつか)【木】

「ささやかな楽しみ」っていうのがあるわよね。
他人から見れば、なんなのそれ?っていうようなことなんだけど、
人生をうるおわせ、明日への元気の源になるようななもの。
ささやかすぎたり、個人的すぎて、共感してもらえるかどうか不安なだけにうかつには人には言えないものなのよね。
あたしの今の「ささやかな楽しみ」は朝のトーストに塗るクローバーの蜂蜜!(^-^)
バターをぐちょぐちょに塗ったトーストにじんわりとくるこのクローバーをたっぷり塗り重ねるの。
バターの塩味と蜂蜜の甘さが何とも言えないハーモニーを織りなすのよ。
ちょっと前まではアカシア蜂蜜で、これも悪くなかったんだけど、パンにはやっぱりクローバー蜜よ!
蜂さん、一所懸命蜜を集めてくれてありがとう。
ごめんね、せっかく集めた蜜取っちゃって…
でも、これであたしは今日も頑張ろう!また、明日の朝が楽しみだって気分になるの。

またまたいつものように話がシモの方になって悪いけど、
おてぃん●舐めてるときさぁ、さきっぽからみつが出るでしょ。
でもあれってしょっぱいじゃない。
あのとき、あーこれが蜂蜜だったらなぁーってホントに思うの。
そしたらずーっとちゅうちゅうやるわよ。
まぁ、アブラムシの尻を追いまわす蟻んこみたいなものよ。
今はやりの「共生」ってやつよ。

前の職場でね、蜂蜜にはいろんな種類があって、それぞれ色や香りが違うって話を熱く語ったことがあったの。
コーヒー蜜やそば蜜とかあって、それは色が黒くて独特の香りがあって……って。
ある人は「なんでそれがそんなに面白いの?」って不思議そうな顔していたわ。
たぶん、今これを読んでいる人も「はぁー?」って顔してるんでしょうね。
やっぱりささやかな楽しみは秘密にしておくべきだったわ。

「リリィは蜂蜜がお好き!」ってことを。

九月十七日(ながつきとをかあまりなぬか)【月】
今日から職場復帰!
いきなり忙しい日だったのでちょっときつかったわ。
でもね、職場にあたしのお気にいりの子がいるんだけど、今日廊下でばったり出会ったら、
むこうからかわゆいスマイルなんかしちゃったりなんかして、「あっ、おひさしぶりです。」って
ちょっとはにかんだ感じで声かけてくれたの。
あーん、もうそれだけで今日はハッピーよ。
●●くーん、あたしがんばっちゃう。
って、あたしも意外にうぶなのかも?

そうそう、今日も行って参りましたわ、例の泌尿器科の先生の所。
もう、全然痛くありませんっていうのに、もう一度見せてもらいましょうかなんていうのよ。
そして、副睾丸両方とももみもみされちゃったわよ。
もう、恋愛にはうぶなあたしも、こういうのはもう慣れたものね。
もう、恥ずかしくないもの。

恥ずかしいといえばあれはあたしがまだ高校生の頃、
ぽつんと真珠大のいぼみたいのが、あたしのまだ使ってないピンクのお竿にできたの。
どうよ?高校生にとって、もうそりゃ重大な事件よ。
自分だけの保険証なんてないから、泣く泣く親に言って病院連れてってもらったわよ。
うちの母親なんて「えっ?もしかして梅毒?」ですってよ。
きゃー、まだあたしそのころはピチピチの童貞だったのよ。
かっこいい男のおてぃんぽ想像してこすってはいたけど、まだまだ男知らずの生娘だったのよ。

そして某大学病院で診察。
自分の番が近づくにつれて、緊張しておトイレばかり行きたくなるの。
やだ、お小水で先っちょに雫があったり、おパンツが濡れてたりしたらどうしようとか、いらぬ心配もしながら、もう緊張の極限だったわね。
名前呼ばれて診察台の上でパンツ脱がされて、
先生は一人だと思っていたら、インターンだかなんだか知らないけど4人も5人もの人間がカーテンの向こうからでてきて…
みんなで囲まれておてぃんぽいじくり回されたのよっ。

診察の結果は、
結局よくわからないから様子見てくださいってさ。
「よくわーかーらーなーいぃ?」
気になるならメス入れて取りますからだって。
「気になーるーつぅのよー!」
そうでしょう、4人も5人も雁首そろえてよくわからないってのはどうよ。
まだ16や17で真珠入りのおてぃんぽ持ちってどうよ。
その帰り道、電車待ってたホームで顔から火を吹いてたわね。
世界中の人におてぃんぽ見られて、陵辱された気分だったのよ。

それから?
それから3日くらいたって、そのいぼみたいのは自然消滅してたわよ。
どうよーっ!(怒)

第2次いぼ事件に続く…

九月十五日(ながつきとをかあまりいつか)【土】その二

「きんたま三つ」ってご存じ?
「きんたま三つ」というのは、みなさんもお持ちのお●んたまが、腫れて痛くなってしまう状態を指す、
いわば「四十肩」みたいな病気の俗称みたいなものなの。
といっても、人口に膾炙している表現ではなくて、中学時代の友達うちで使用されていたもので、
あたくし自身もどんなものがよくわからなかったのよ。

ところがねぇ、先日来、恥ずかしい話、そう腫れてはいないんだけど、ふれるだけでお●んたまが痛くて仕方なかったの。
これが、いわゆる「きんたま三つ」かしらん?とおもって、それならほっておいたらしばらくしたら直るわよねって思っていたの。
でも、先ほどの病気がもう少しもう少していって、医者に診てもらうのをのばしのばしにしたので、あわや手遅れにあるところだったので
やっぱりお医者さまに診てもらった方がいいのでは、と思いなおして、勇気を奮って泌尿器科に行って参りました。

待合室は5,60のおじさまばかりで、30代はあたしだけ。
おそらくみなさん前立腺肥大とかでお悩みなのねって勝手な想像しながら順番を待っていたの。
場所が場所、症状が症状だけに、秘所をさらすのはさけられないわ、と緊張したわ。
でも、人生も半分近く生きてくりゃ度胸も据わるというものよね。
考えてみりゃ幾人もの男に見られてきたんですものね。(きゃぁ、あんなにうぶだったあたしはどうしたの?)

診察室に呼ばれてみると、40代のなかなかのハンサムな先生なの。
年上はタイプじゃないけどこの先生ならちょっとはありかも?なんて思いながら簡潔に症状を話してとばり(カーテン)の内に。(うふっ)
ズボンを脱いで、パンツを下ろし、触診。あーんっ、いくいく、じゃなかったわ、あーっ、いててて…

診察の時、竿がじゃまになるといけないので持ち上げておいて、というよりお竿を隠していたのよね。そしたら
「あー、副睾丸炎ですね。ぺニスからばい菌が入って炎症を起こしてるんですね。」っていってお竿を見ようとするじゃない。
(あら、もしかして先生ったらお仲間?やだ〜、それならそれでこっちとしても心構えってものがあるわよ。)

「若い人がよくなるんですよ。(ちょっと聞いた?「若い人」よ!)
汚い手でさわったっりしないでくださいね。」だって。
まぁ、失礼ね。でも、てっきり、退院して続けさまにやりすぎてお●んたまがびっくりして炎症起こしたんだと思っていたわ。
「やりすぎですね。」とか言われたらどうしましょって、内心ちょっとびびってたの。
どっちにしても、大したことないということで一件落着。

「抗生物質4日ほど出しておきますから、月曜日また来てください。」だって。
もう、痛みはなくなったんだけどそれでも行くべきなのかしら?
また、パンツ脱いで触診かしら?
ははは、ちょっとくせになっちゃうかも…


九月十五日(ながつきとをかあまりいつか)【土】その一

例の事件が衝撃的だったので、なにごともなかったかなのように、こんなおばかなページを書くのがはばかられて、
しばらく筆が鈍っておりました。
政治的な内容を書いたりするのはこのHPに似つかわしくないけど、かといって自分の感じていることを書かないのは
日記らしくもないですものね。
海外旅行は大好きであちらこちらに行ってる方だけど、米国には去年のLAが初めて。
NYは最近になってやっと興味がでてきて、近々行ってみたいと思っていた矢先だったのでショックでした。
報復ということで圧倒的な支持を受けて、軍事行動が計画されているということですが

今回の事件同様、何の罪もない一般市民が巻き添えをくって悲惨な目に遭う惨劇だけはさけていただきたいものです。

九月九日(ながつきここのか)【日】

今日は重陽(ちょうよう)の節句。
といっても、もう端午や七夕の節句みたいに、今や一般的な節句ではないけれど。

考えてみれば、病気になるまでばたばたと忙しくて、桜(はな)の咲くのも、新緑の芽吹くのも、
季節の移ろいを感じるのを忘れていたわね。
以前、あばら屋の長屋住まいしていた頃は、まだ二十代後半、三十ちょい過ぎということもあって、
そんなに忙しくはなかったのでもっと季節を味わう余裕があった。
裏の庭に咲く季節の草花を手折っては机上に差してみたり、
柿の若葉を取っては柿の葉すし作ったり、秋になればその渋の実をむいて渋柿作ったり
今から思えばのどかな生活を送っていたわね。(その頃は同僚に、年いったら笠智衆みたいになるっていわれてたっけ)

これを機にいっそのこと山深い里にこもって侘び住まいでもしようかしら。
そんなところに行ったら誰か尋ねてくれる人あるかしらん。
でも、田舎はゲイ者さんには暮らしづらいでしょうね。


なんだかいやに風が強いわね。
また台風が来るらしいわね。これも秋ってことね。
重陽の節句には一日ずれちゃうけど、明日あたり新栗で栗御飯でも作ろうかしらねぇ。


九月五日(ながつきいつか)【水】

9月15日封切りの「ウォーターボーイズ」 (地域によっては22日。なんで大阪は遅いのよー!ぷんぷん)
シンクロに青春を燃やす男子高校生たちの暑い夏を描いた映画なの。
いうまでもなくみなさんご存じでしょ。
ストーリーがストーリーだけに出演者は 若い男・男・男!!
見所は男の子たちの裸・裸・裸??
もちろん衣装は 競パン・競パン・競パン!!
どうよー、なんて素敵な映画なんでしょ。

芸能関係詳しくないんで、出演者は誰だといわれてもわかんないんだけど
まぁ、見場よけりゃだれでもいっかーってことにしてあるの。

封切り日に出演者の舞台挨拶ってよくあるわよねー。
今回はないのかしら?
もちろんみんな競パンでさー、シンクロするみたいにぱぁっと客席にちらばっていくの。
ストリップ小屋ではこういう演出のことパチンコって言うのよね。
おちんこゆっさゆっさしながら(ライフセーバーみたいに!)客席を駆け抜けていくの。
あーん、いいなぁー。
でも、そんなのあってもどうせ東京なんだから。ずるいずるい。
なんで大阪にも来ないわけー?
出演者が無理なら、代わりにライフセーバー系のお兄ちゃんよこしなさいよ。
こうなりゃだれだっていいのよ。
かえって本物の俳優さんより、こっちの方がお得だったりするのよね。 ふふ。
そうよそうよ、そうしましょうよ。大阪はそれで決定ーっ!(←無意味な決定)
……

でもさー、この映画ふたあけてみりゃ、客がみんなホモばっかってことになるんじゃない?
ねぇ、そういえばこの前、且座で「千と千尋のなんとか」っていうアニメのチケット置いてたっていってたけど
この映画も置くんじゃないのー?
あたしが配給会社の営業なら、ゲイバー周りして前売り券置いてもらうわよ。
きっと効率いいと思うの。
それと、レイトショーやって男性のみの入場可にするのもいいかもね。

ホントにHな映像みたいならエロビデ買う方がいいに決まってるんだけど
エロビデだとエロくって当たり前っていうあたまがあるから、
だいたいが期待はずれでがっくりってことになるのよね。
その点ふつうの映画でちょっとイケテル場面があったりすると、
ふつうの映画なるがゆえに、なんだかやたらH度が増幅されて「いいーっ」ってことになるのよ。 たぶん。

簡単な紹介文、下に引っ張ってきておきます。

廃部寸前の高校の水泳部に、ピチピチの女性教師が顧問としてやってくる。
男子生徒は、その教師目当てに水泳部に続々と入部する。ところが、女性
教師の目的が男性のシンクロをやりたいということだと分かり、部員は離れて
いく。しかし、そのなかでも残った生徒たちは、女性教師の熱意を知り、男子
シンクロに青春を燃やす。さわやかなユーモアと華麗な男子シンクロ演技に
注目。快作日本映画の登場だ。

この紹介文に一言。「ピチピチの」って表現、一瞬はっとしてだまされます。
競パンの枕詞なのよそれ!

九月四日(ながつきよつか)【火】

入院なんて自分がするなんて思ってもみなかったわ。もう少し年いってからの話だと思ってたもの。
それも即。緊急入院なんてことになるなんて。心の準備というものがあるわよね。
えっ、何をもっていけばいいの?えっ?家に帰ってこられる日がくるのかしら?
と慌てふためきました。
とりあえず、医者が言ってたように万一のことも考えて
バディだのヤバそうな写真だのをあわてて処理したのよ。
でも、ゲイ歴も2年や3年やないのでビデオや撮影用H下着とかいろいろあって、
到底全部始末出来ないのがわかったのでもう観念することにしたわ。
別にモーホーだということが分かってもそれはそれでいいけど、
恥ずかしグッズとか見られるのはヤでしょー?(誰だって1つや2つあるでしょ隠さなくっていいわよ)
それは処理したかったわけね。

とこうして入院。
看護婦さんはみんな若くて結構かわいいの。
弱ってるところに優しくされてちょっとフッっとくるものを感じたのね。
あれー?あたしってもしかして「ノンケ」の気があるかも?って思ったわよ。

あたしの場合、トイレは自分で行けたので良かったけど
あれがカテーテルだのお尻ふいてもらったりなんかするのって考えてみただけで精神的苦痛だわ。
人間の尊厳というものがそれで崩されてしまうようなものね。
しかたないにしてもそれをやるときの配慮がまだまだ今の医療現場では足りないってつくづく思ったわ。
それが「プレー」としてするぶんには、興奮もし、快感も得られるのに不思議な話ね。

ルビ千代姉さんと第一王子のりょうた君がお見舞いに来てくれて
Tシャツやマグカップやおパンツなどの日用必需品を持ってきてくれたときは嬉しかったわ。
入院して耐えられないのは、今にも病人ですって感じでパジャマ着てしょぼくれてる姿になることね。
これでもまだまだ女捨ててないのよ。
すっピンで(当然だけど)、頭ぼさぼさで、くたびれパジャマ姿なんて許せないわよ。
だからTシャツやそれと感じさせないパジャマのお見舞い品はさすが姉さんとりょうたね。
女心というものが分かってる!とつくづく感謝。

オンナは幾つになってもオンナを忘れちゃいけない。
まだまだがんばらなくっちゃね。

九月二日(ながつきふつか)【日】

ほぼ一カ月ぶりの日記。いろいろ書く事ありすぎてねぇ。
それにどんなノリで書いてたのかも忘れてしまってる。
でもまぁ、入院生活の事を書くのがやはりスジかしらね。

ルビ香姉さんの日記にもあったとおり、
担当の医者が若くてなかなかの男前なのよ。
背は高くはないんだけど唐沢敏明
(ねぇ?漢字これであってる?)に似てるの。
まだ30前後で、慣れてないせいか、
医者としての威厳を出さなきゃって無理してる様子がまたかわいいのよ。
自分的にはそんなにタイプってワケじゃないので
そそられてたまんねえッス。っていうふうに欲情はしなかったけどね。

どちらかと言えば院内200人近くいる看護婦の中の唯一の看護士のほうがタイプだったかしら。
骨太で指とか腕とか太くて、ケツもプリッとまとまってて。
それにまた適度に日焼けしてグッドな感じなのよ。
でも、しゃべり方は物腰やわらか。
部屋入って来るときなんて「失礼しまーす」とかのばしちゃって
エッ、もしかしてお仲間?って思ったんだけど指に結婚指輪なんかしちゃってどうよ。
口うるさい看護婦をあざむく為の偽装指輪かしら?なんて手前勝手な妄想ばかりしてたのよ。

まぁ、看護する人はやっぱり人当たりやさしくなきゃ駄目だからあんな風なしゃべりになってしまうのよね。
部屋入って来るのに「うぃっす」とか言って体育会系のノリだと怖いわよね。
でも、注射打つときなんて「針刺すんで、ちょっとチクっと痛いっすよ。」とかどう?
ちょっといいかも。いや、かーなりいいかもっ。
将来、もっとオープンになって、ゲイが経営するゲイのための病院なんかできてさぁ
わっかいイケメン看護士ばっか揃えて。 (わーい!)
もちろん制服はもっこりピッチリタイトなやつね。
それに…
………。えっ?

いっけねぇ、俺、ちょっと飛ばし過ぎてます?
みんなついて来れねぇかな?
病み上がりでちょっと加減わからなくなってるもんで…。

って感じでね、入院生活送ってたの。
でも、最初の3,4日は体のほうがちょっとヤバイ状態でそれどころじゃなかったけれどね。

ちょっとつかれてきたから今日はここまで。